2009年9月アーカイブ

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 ここまであからさまに「天下り」されると、なんと言いますか、心底あきれてしまいます。
 生活できない賃金で働かざるを得ない人々を大量に生み出すことにつながった2004年の改正労働者派遣法の成立に深く関わった竹中平蔵氏。この法改正で実施された製造業への派遣解禁により、派遣業界が大いに活性化したことは周知の通り。
 その竹中氏が、よりによって派遣業界トップクラスのパソナグループの会長に納まるという。しかも就任は総選挙の結果が出る直前の8月26日だそうです。

 ネタなのか本気なのか、それとも開き直りなのかと、つい余計な詮索をしてしまうぐらいの「天下り」劇。ただの天下りでないのは、東京新聞9月8日付「こちら特報部 ニュースの追跡」(画像)を参照いただければ一目瞭然です。一言で言えば、権力を使って口入れ屋(手配屋?)を大きく育て、頃合いを見計らってそこの親玉に収まり「果実の収穫」に入るということになりますね。自分の資金で投資したならばいざ知らず、閣僚として育成に努めた産業で、自らの懐は痛めずにもうけようというのだから、恥知らずも良いところでしょう。

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 ふと気がつくと、今日は実母の誕生日であった。親の元から離れてもう16年になる。数年前、大病をして心配したときもあったが、なんとか孫の顔を見せられてほっとしている。

 写真は、母が以前から作っている人形の作品のひとつ。この作品名「むささびおじさんとヤマネ」。江戸時代から伝わる紙装人形という技法で作っている。(木型に色とりどりの和紙を重ねながら貼り合わせて作る)

 誠実さというのは実に難しい。丁寧に振る舞っていれば誠実かといえばそうではない。他者の尊厳に対する敬意がなければ、誠意は伝わらない。

 会社の先行きについて、飲み会で先輩とひとしきり議論した。新たな収益源を作るためには、ネットビジネスでもどんどんチャレンジすべきと、彼は言う。今の局面で収益につながるネットビジネスなどほぼないと言う私。彼は「なにもしないでダメとしか言わない。話にならない」と怒り心頭だった。私は「そんなこと言っても、考える限り可能性は少ない。それよりいかに顧客とつながるか、その仕組みなり取り組みがまず必要」と言った。
 やってみなきゃわからないじゃないかという彼に、現状を考えたらまず無理と返す私との、平行線の議論がしばらく続いて、かみ合うことなく議論が自然終了した。

 話が終わった後、彼のさらなる大先輩から、言葉が足りないとお叱りを受けた。曰く「ダメというなら、なぜそうなのか、納得してもらえるまで丁寧に説明すべき」と。相手にきちんと納得してもらうための話をしていないのがダメだ、とのこと。

 至極ごもっともである。自分の担当業務であることもあって、いつの間にか上から目線になっていたようだ。そんな話し方では相手が怒るのも無理はない。自分がやられたら頭にくるのだから、当然だろう。

 異なる他者と、きちんと向かい合うことが出来るか。「誠実さ」の核心がここにある。
 日本国憲法の前文にもあるが、誠実さと言うとき、それは異なる他者たちと、丁寧に話し合うことを求めている。

 いかにまじめであろうとも、他者の尊厳への敬意がなければ、それはただの独りよがりに過ぎない。他者の尊厳への敬意があってこそのコミュニケーションだと思う。

 個人的には、これほどまでに盛り上がらなかった総選挙もめったにない。民主党が勝つのは、それを仕掛けた側の既定路線上の出来事でしかなく、多少国民生活寄りに政策(公約)をシフトさせたとはいえ、本質的には差のない2大保守政党間での政権のキャッチボールにしか見えないからだ。

 とはいえ、一方で、変えることが出来る、変えても良いのだという「民主主義の経験値」を上げることも出来たのだから、それはそれで評価したいと思う。小選挙区制で民意が必要以上に増幅されていることは、あえて横に置いて、だが。

 多くの人々が、選挙によって起きた変化が、具体的にどう起こるのかをこれから体験することになる。善し悪しは別にして、その経験は貴重なものになると思っている。かつてのウクライナの政変にかこつけて、「民主主義の経験値」なんてことを言いつのっている者としては、この経験がどうこの国で共有されていくのか、その行き先に興味がある。

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