2004年12月アーカイブ

 問題が発生するということは、何らかの矛盾が爆発した状態だと考えている。平たく言えば、物事には原因と結果があり、そしてすべての事柄は絶えず変動している、というように私は考えている。それは社会のことについても同様だ。

 物事には原因と結果があるという考え方から見ると、日常的に起きるささいな出来事から、犯罪とされる出来事、「テロ」や戦争などの大きな出来事まで、必ず何らかの原因があるという考え方は特に変わったものではないと思っている。確かに問題が大きくなればなるほど、その原因は多岐にわたりそして複雑に絡み合うので、全容を把握するのは難しくなる。

共産党のビラ配り、住居侵入の疑いで逮捕 東京・葛飾 (朝日新聞) from goo ニュース 2004.12.26
ビラ配布の男性を不当逮捕/「官舎無罪判決」直後に/東京・葛飾 立ち会い認めず家宅捜索 from しんぶん赤旗 2004.12.25

 今日自分の家のポストに入っていたチラシやビラは何でしたか? それが入っていたことで何か不都合がありましたか? 気分が悪くなった? 捨てる手間がかかった? それによる損失はどれくらいありましたか? それは重大な損失でしたか?・・・
 「迷惑」という名の「統制」。「セキュリティー」に名を借りた「異見の制限」。このまま、「不安」のあまり自由と権利を引き換えに国家権力に統制と庇護を求める流れは強まっていくのだろうか。しんぶん赤旗の記事によれば、「警察とそれに近い者による連携プレー」のようにも読めるが真相は如何に。いずれにしても、社会や政治に対する異見がどんどん持ちづらくなってきていることだけは間違いなさそうだ。

反戦ビラ訴訟、3被告に無罪 地裁八王子支部 (朝日新聞) from goo ニュース 2004.12.16

 至極当然の判決と思う。どのような主張であれ、ビラに記載して投函する行為自体は憲法に擁護されている権利であろう。たとえ程度の問題があったにせよ、いきなり検挙して刑事責任を問う行為に及ぶとは何事か、という判決は、その通りと思う。
 しかし、こんなことでも裁判所に判断を仰いで確認しなければならなくなってしまったのだろうか。行きすぎの「守ってくれ」という要求がどんな事態を引き起こすか、その好例の事件ともなってしまった。この社会とそこに住む人間たちの「劣化」を顕にした事件、と見るのは穿ちすぎか。

 このところエントリーを書けていませんが、公私にわたりいろいろあったので、少々勉強しなおそうといろいろ本を読んでいる最中です。まあ、ブログに何か書くにしても、もう少しいろいろ知っておかなきゃいけないこともあると思ったこともあるのですが。

 で、最近読んだ本は以下のとおりです。

[核心]混迷ウクライナ 親ロで富んだ東 欧州志向の西 from 東京新聞 2004.12.1
ウクライナ民主主義の戦いのウソ from 田中宇の国際ニュース解説 2004.11.30

 野党側が選挙の不正を訴えて混乱しているウクライナ大統領選。ニュースを見るかぎり、野党側の支持者が大規模な抗議行動を起こし、不正をしたとされる政府側が追い込まれているという構図になっていて、それだけ見ていると不正に対抗するウクライナ国民による健全な民主主義の発露と受け止められなくもないが、やはりというかなんというか、どうもそんな単純な構図ではないらしい。

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