『イラク開戦は違法』 ブリクス前査察委員長と会見 from 東京新聞 2004.3.9
イラクの大量破壊兵器査察を行った国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス前委員長への単独インタビュー。タイミングといい内容といい、秀逸の記事です。でも当日付け東京新聞の1面トップを飾っていたのを、不覚にも見落としていました。やっぱり新聞読むなら早起きせなあかん(爆沈)。
『イラク開戦は違法』 ブリクス前査察委員長と会見 from 東京新聞 2004.3.9
イラクの大量破壊兵器査察を行った国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス前委員長への単独インタビュー。タイミングといい内容といい、秀逸の記事です。でも当日付け東京新聞の1面トップを飾っていたのを、不覚にも見落としていました。やっぱり新聞読むなら早起きせなあかん(爆沈)。
記事はと言えば、イラクの保有していた無人偵察機について、アメリカ政府高官から「国連決議違反」発言を強要されたこととか、アメリカ政府関係者にFAXを傍受されていた可能性があるとか、イラク開戦をめぐってさまざまな圧力があったことをブリクス氏が明らかにする内容。アメリカやイギリスが、イラク開戦になんとか正当性を持たせようといろいろ仕掛けていたことが、この記事でも裏づけられたと言えます。
ポイントだと思ったのは、米英政府が91年来の国連安保理決議を引っ張り出してきてイラク開戦を合法と主張していることを、ブリクス氏が強く批判するくだり。「決議違反を判断する権限は(個々の理事国ではなく)安保理にある」
として、安保理決議を独自解釈して開戦に踏み切った両国を非難している。基本的にそのとおりと思いました。
都合のいい時は国連を引き合いに出すくせに、イラク開戦に関しては米英の主張をほとんどそのままコピーして主張しているコイズミ首相も、非難されて然るべき、ということがよくわかります。
そしてブリクス氏は最後も決めてくれました。「近隣諸国でさえイラクを脅威とみていなかった」とブリクス氏。むしろ、ブッシュ政権の先制攻撃戦略に強い懸念を表明しておりました。
結局、掲げた「大義」の正当性をいまだに確立できない米英政府と、査察担当者として筋を通したブリクス氏との「格の違い」を改めて感じました。
戦争なんぞ、何の問題も解決しない。