いい「ご褒美」でんな

トヨタ、一時金満額回答へ 労組のベア要求見送りを評価 from 朝日新聞 2004.2.25

 過去最高の利益をあげた会社に対し、要求を手控えた「ご褒美」なんですかね。
 すっかり手なずけられとるなあ。労組の組織率が下がるのも当然かも。

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コメント(2)

まあ言わんとすることはわかりますし、ごまめも組合役員やってただけに個人的にはそう思ってた時期もありますが、あえて疑問を呈するならば、「ベア」は必要不可欠なのか?という点です。

能力要素が大きくなっている昨今の賃金制度において注目すべきなのは、「能力昇給と臨給を含んだ年間賃金の伸び率」ではないのか、とも思うんですよ。

データがないので断言は出来ませんが、トヨタの場合おそらくは臨給の増額によって標準労働者の年間賃金ではたぶん日本でもトップクラスの伸び率を示しているんではないかと思うわけですよ。もしそうだとしたら必ずしも「ベア」にこだわる必要はなくなるんじゃないでしょうか。

もちろん制度によっては例えば月例賃金と退職金が連動してるので月例給ベアの抑制は退職金の抑制につながるからケシカラン、とか基準賃金の抑制は時間外割り増しにも影響する、とかいう議論も成り立つわけですが、トヨタほどの企業が月例給と退職金がリンクしているとは思えないので関係ないかと。時間外割り増しの問題は、むしろ組合は時間外をゼロに近づける努力をすべきで本末転倒の議論ですよね。

問題視すべきなのはトヨタの労使ではなく、トヨタと全く賃金制度が違うにもかかわらず「日本一の利益を上げているトヨタがベアゼロなら、うちも当然ベアゼロだ」と、条件のチガイを理解せずただただ尻馬に乗るだけの馬鹿経営者ですね。これが巷に多いんだ、また。

 トヨタの経営者が、一貫して目指していることのひとつに、「総人件費の抑制」があることは、折りに触れ当事者がそういう発言を繰り返していることからも明らかだと思います。
 たぶん臨時給与の増額で、トヨタの標準労働者の年間賃金の総額は大きく伸びているだろうというごまめさんの推測は、私もおおむねそうではないかと思っています。
 ただし、その「増額」の恩恵は、いわゆる正規社員中心であって、そもそも標準の賃金自体が低い臨時工やパートタイマーなどの契約社員や派遣社員などはには至らないのだろうとも見ています(正規社員以外の実際の契約がどのように行われているかは知りませんので、これも推測の域を出ませんが)。
 そういう正規社員とそれ以外の雇用者との格差を残したまま、労働組合が要求を手控えることは、労使ともに日本社会に大きな影響力をもつトヨタに所属する者の行動としては、あまりよろしくないのではないか、と感じてしまうのです。あくまで私の思いですが。

だから
>問題視すべきなのは(中略)トヨタと全く賃金制度が違うにもかかわらず「日本一の利益を上げているトヨタがベアゼロなら、うちも当然ベアゼロだ」と、条件のチガイを理解せずただただ尻馬に乗るだけの馬鹿経営者
 これには、激しく同意します。
 それと、それこそ労働条件が違うのに「トヨタの労組が手控えているから、ウチもしかたないか」などと考えるアホな労組幹部(意外にも、これもケッコウ存在したりします)にも文句を言いたい、とも思っていたりします。

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