07参院選:うんざり続きの後に考えたこと

 この5月6月と大変に忙しく、それにかこつけて更新をサボっているうちに、いつの間にか7月になり、一週間遅れた参議院議員選挙の公示日も来てしまって、時間というものの流れの速さに改めて気づかされていたりする。家に帰るとすぐに寝てしまうような生活をしていたこともあって、時事ニュースなどろくにチェックしてなかったのだが、それでも目や耳に入ってくるニュースの中身、特に政治系のそれには、いい加減うんざりさせられている。

 ナントカ還元水の大臣が自殺したとか、その後任の大臣が架空の事務所費を計上していたのではないかという疑惑や、原爆投下をしょうがないと言ってしまったり、それを相手国の考えを紹介しただけと擁護した「美しい国」症候群のソーリやら、支払いたくないから?掛け金払い込みの記録を消しちゃった年金のことやら、抜け道だらけの政治資金規正法を作った一方で、税額は変わらないとウソを言いつつ、ちゃっかり定率減税を廃止し、住民税も一律にして倍々ゲーム的に増税してしまったり、親や家族のあり方を勝手に決めようとする、まったく余計なちょっかいを出す集団が「教育再生」をノタマッタリ・・・えーとあとまだまだいろいろあったようだけどなんだったっけ?

 まあ、それはともかく。

 少なくとも、いまの安倍内閣の体たらく、いや小泉時代から、もしくはそれ以前から続くやらずぶったくりのしっちゃかめっちゃかな政治に対して、本気で心底怒りを覚えているのはまじめに保守を辞任自認してきた人たちではないのかと、本当に思うのだ。ことあるごとに反対の姿勢を示してきた人たちとはまた違って、おかしいと感じつつ今の政権党の路線についてきた人たちのことである。
 私自身は、政権党のやることなどまずは疑ってかかるのが当たり前と思っているつもりだが、そんな人間から見ても、いま「保守」を名乗る勢力が権力を持ってやっていることは、保守と革新というような立場の違い以前のあまりに無分別な振る舞いだと感じているぐらいである。まじめに保守を自認してきた人は、いったいこの事態をどうみているのだろうとつい思ってしまう。

 要するに、もう安倍自民公明政権は、保革の違いを超えて政権担当能力はないと思うのだ。だからもうこんな連中はゴミ箱送りにしてしまっていいと思うのだが、その代わりの勢力が「旧田中派」中心の民主党では気分も萎えるばかりだ。(どこかで、今の自民党と民主党の対立は、旧福田派(自民党)と旧田中派(民主党)の争いという評を読んだが、我が意を得たりという思いだった。本当にそのとおりである)

 でもまあ、とにかく。
 こんな政治社会状況を変えたいと思うなら、この参議院選挙でそうするべく、それにふさわしい投票行動をとればいい、最低限のラインは自民公明に投票しないこと。刺激的に状況を変えたいのなら、共産党という選択もあるが、投票先は人で選びたいなら、立候補者の顔ぶれを見ながら選べばいい。ただし与党(自民公明)は絶対ナシが最低ラインということで。
 それでも安倍が好き、自民公明が好きならそうすればいいだろう。ただしそれは、自分の首をさらに絞める一票になるだろうが。どうしてそんなことが言えるかって? 働いている人は5月と6月の給与明細をみればいい。扶養家族なら収入のある人の明細を見せてもらうといい。なけなしの収入からさらにいくら搾り取られたのか、よくみるといい。事実として、多くの人がすでに首を絞められている。

 うんざりすることばかりでいやになるだろうが、それがいやなら変えるという選択をすればいい。下手に空気など読まずに、自分の考えを変えればいい。自分がしゃべらない限り、投票の内容などどうせ誰にもわからないのだから、思い切って変えればいいだけのことだ。

 さて、7月29日が変化の日となるかどうか。

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