自衛隊がイラクへ行くこと

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 ある意味、極論と自覚しつつ。
 イラクに自衛隊が続々「派遣」されつつあるが、実際に派遣される隊員の中から「おれはやだよ!」という奴は現れないのだろうか。
 メディアを通じで見るかぎり、みんな粛々と命令にしたがいイラクに向かっているが、本人や家族は「もしもの事態」を想像してか、不安は隠せない様子が少しずつだが伝わってくる感じがする。
 「国際貢献」だ「人道支援」だと、一見反対しづらい「理由」が並べ立てられてきたが、今回のイラク「派遣」には根本的なところで納得の行かない点が多いだけに、ただでさえ不安にさせられる「戦地派遣」の無謀さがますます浮き彫りになっているように思うのだ。

 開戦の大義だった「大量破壊兵器の除去」は、当のアメリカの調査団長が「開戦時、イラクに生物・化学兵器の備蓄があったとは思えない」(「開戦時、生物化学兵器なし」米イラク調査団長辞任会見 from Asahi.com 2004/ 1/24)と語り、戦争の根拠自体が崩壊した。イラク戦争が、アメリカが少数のお仲間を巻き込んで勝手に始めた戦争であることがほとんど明らかになりつつある。そんな戦争の後始末に、自衛隊がなんで占領軍の一員として行かなきゃならないのか、という疑問に対し、小泉首相は明確な答えを出せないでいる。また、「復興支援、人道支援というなら行くのは自衛隊でないほうがいい」という疑問には、危険な土地に行くのだから自衛隊でなければだめだと言い、一方で戦闘の無いところにいくのだから武力行使はしない、などと支離滅裂なことをいう。じゃあ戦闘のない地域はどこかと聞けば「そんなところはわからない」と言い、アメリカは「そんなところは無い」と言う。さらには、襲撃を受けたときの反撃は「武力行使と見なさない」みたいな、現実とかい離した解釈論まで展開する始末である。
 いろいろな飾り事がついて回るので、一見よくわからないことのように感じてしまうことだが、要は武器を持った軍事部隊が「戦闘の終結していない他国」に行くのが、今回のイラク「派遣」である。憲法はおろか、「非戦闘地域に派遣」というイラク特措法の要件さえ満たしていない無謀な派兵としか言えないだろう。

 そんな支離滅裂な状況の中で、イラクに行かされるのが自衛隊員である。それぞれは、いったいどんな思いなのだろうか。とてもじゃないが行く気になどなれないのが正直なところじゃないかなと気になってしかたない。「おれはやだよ!」という奴は出てこないのだろうかと思った由縁である。
 確かに、行った以上は、個々の隊員には何事もなく帰ってきてほしいと強く思う。だが、こんな根拠の薄弱な理由で殺し合うかもしれない「仕事」にいかされると考えると、「無事に」とか「がんばってこい」なんていう言葉はあまりに無責任だ。とにかく「行くな」と言うしかないと思うのだ。
 そうだ今からでも遅くないから引き返してこい、それが「無事に帰ってくる」ことだ、と、強く思う。

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