スペインで政権交代、イラクから撤退へ

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スペイン社労党書記長、イラク撤兵を表明 米政権も批判 (朝日新聞) from goo ニュース 2004.3.15

 米英とともにイラク開戦に突き進んだスペイン・アスナール政権が総選挙で敗北したのは、ある意味当然の成り行きだろう。

 先日の大規模テロが投票動向に決定的な影響を与えたと言えるが、それもアスナール政権のイラク派兵に対するスペイン国民の批判がもともと強かったという状況があってのこと。イラク派兵支持が高かったのが一気にひっくり返ったわけではない。日本のメディアの報道を見るかぎり、さすがに選挙直前はイラク問題については「追認」の雰囲気も強かったらしいが、大規模テロの発生と、当初「ETAの犯行」と決めつけた当局の姿勢が、イラク派兵問題を「重要課題」に引き上げたことが、今回の結果につながったのではないだろうか。

 さっそくサパテロ社会労働党書記長(次期首相候補)は、公約通り「6月末までに事態の打開がない場合は撤退」の方針を表明した。国連憲章を無視し、手続きさえすっとばしてはじめられたイラク戦争なのだから、普通に考えれば撤退は当たり前の結論ではあるが、このことは米英に相当大きな衝撃を与えることになるだろう。ただでさえ国際的支持がなく、戦後処理も混乱が増すばかりの状況で、何よりも大事なはずの「同盟国」が撤退していくのだから。

 それにしても情勢というのは、こうやって劇的に変わっていくのか、と感心しきり。日本も、「現実がこうなんだから、こうするしかない」みたいな思考回路から抜け出ることを考えるいい機会では。

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