04年参議院議員選挙:「政権交代」ではなく、「根本的な政策転換」を

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 今度の参議院議員選挙、とても重い意味を持つ選挙になってきました。小泉政権が、先の総選挙以来やってきたことについて、審判をする時がやってきたと言えるでしょう。
 私は、現政権に対しては「根本的な政策転換が必要」と考えています。「政権交代」が争点などといわれてますが、政権交代は政策転換のための手段に過ぎず、政策をどう転換するかがより重要であります。そういう視点で、今度の参議院議員選挙を考えています。
 内政、経済、外交・・・あらゆる面で、独断専行でいろいろなものを「ぶち壊してきた」小泉政権に対し、それを拒否するのか追認するのか。この国に住む人間ひとりひとりに問われている。そう思っています。

 さて、その小泉自公政権がやってきた政策とはなにか。一言で言ってしまえば、この国とアメリカの超大金持ちの望む通りのことをおこなってきた、ということになるでしょう。

 たとえば「構造改革」。ろくに仕事も出来ない大銀行が、バブルのときに作った負債を税金(=公的資金)でチャラにしてあげて、体力をつけさせてお金を貸し出しやすくしました。しかしそれでも足りない(BIS規制という外国の基準に対し)ということで、金融庁と銀行は、大企業や多国籍企業にくらべて経営の安定性が低い中小零細企業の債権を軒並み引き上げる(貸し渋り、貸しはがし)ことをしました。これによって倒産する中小企業が増え、その分市場に空きがでました。その空きは、当然のことながらお金を持っている大企業や多国籍企業が買い占めることになるのですが、それはまた別の話。
 そうまでして、銀行は、お金を貸し出せる体制をやっとこさ作り出しました。しかし世の中バブル後の後始末で不景気の真っ最中。お金を「まとめて借りてくれるところ」はそうそうありません。で、次に政府がやったことは何か。借りてくれる企業の「体力」をつけさせるために「リストラしたら税金をまけてあげる」ことを始めました。これがいわゆる産業再生法です。この法律は、「リストラ」の名の下に従業員をクビにすればするほど税金を安くするということで、従業員を多数抱える大企業ほど積極的に「リストラ」を進めるという結果になりました。そして失業率は一気に史上最高レベルに跳ね上がり、公園や河川敷、ガード下などにホームレスのビニールハウスが立ち並ぶこととなります。
 お金を貸したいのなら、「貸しはがし」をした中小企業にこそ再び貸してあげればいいのに、と思います。が、彼ら(政府と銀行)にしてみれば、「経営の安定性が低い」=「不良債権化のおそれがある」から引き上げた資金です。中小企業にはそうそう改めては貸せません。むしろ、大企業などにまとめて貸したほうが、不良債権化のおそれも少ないし利益も高いということで、銀行は大規模な企業に貸出先を求めて奔走することになります。そして政府はそれをバックアップすべく、金利の水準(公定歩合)を限りなくゼロに近いところまで引き下げました。主な借り手となる大企業などにはとってもオイシイ環境が整いました。なにせ金利ゼロで大量の資金が手に入るのですから。
 そして借り手の大企業たちはこの資金で何をしたか。生産拠点を海外に移したり、大量の商品を作って海外に輸出したりして大きな利益をあげました。今年(2004年)になって、大企業を中心に業績が回復し、日本の景気も回復しつつあるなどと言われるようになったのは、大雑把に言ってこのような背景があるからです。
 結局、お金を持っている人たちは、小泉政権の「構造改革」のおかげで、不況から助けてもらい、大きな利益をあげるようになりました。

 でも一方では・・・。
 失業者が増えたことも加わって、大問題になった年金制度の問題。国会議員などの未納問題が焦点となりましたが、本当の問題は、年金を支える働き盛りの世代の失業者の増大と、賃金(給与)収入の減少で将来的に年金財政の収入が減り、給付が維持できなくなることでした。確かにこの状態が長く続けば、年金制度はじり貧になっていきます。しかし、保険料として集めた資金をリスクの高い証券や債権などで運用し、世界的な不況の影響で数兆円規模の穴(運用損)をあけたり、お金のかかるリゾート施設をどんどん作って、赤字となるや建設時の何百分の一という価格で売り払うなど、むちゃくちゃな無駄づかいをしていることにも重大な問題があります。そもそも、政府がリストラと称して企業で働いている人のクビ切りをあおり賃金引き下げの「応援」をしていることで、年金保険料収入の減少という重大な問題を引き起こしているのに、それを改めずに保険料を際限なく上げつづけ、給付は際限なく下げつづける「年金改革」法を成立させたのですから、小泉首相をはじめ政府与党の面々は、一般国民のことなどほんの少しも考えていないことがよくわかります。

 自衛隊のイラク派兵の問題もそうです。「人道復興支援」という美名を使っていますが、その実際は、米軍を補完することにあります。航空自衛隊や海上自衛隊などは、ほとんど米軍の一員として組み込まれ、米軍などの物資・人員の輸送や戦略的情報の提供などを行っています。真の狙いは、軍事力をバックに世界での経済的優位を守ろうとするアメリカの戦略に乗っかって、アメリカの影響力の元での日本企業の経済的世界進出を強化しようというものです。もちろん、今のアメリカに、世界に進出している日本企業を守る余裕などありません。だから「有事に備えて」という理由で、日本企業の世界進出をサポートするために自衛隊を使いたいという欲求が大企業や多国籍企業などから強く出され(日本経団連の政府に対する提言などをよく読めば分かります)、それに応える形で、政府は自衛隊の海外派兵を強行し、一連の有事法制を成立させたのです。海外で事業展開して儲けるため、いざという時に対抗できる軍事力を持っていたい。小泉首相がよく言う「備えあれば憂いなし」とは、実際こういうことなのです。自民党が、日本経団連を通じて大企業や多国籍企業から多額の政治献金を受け取っていることの「成果」は、こういうところに表れているとみていいかと思います。そして、二大政党といいつつ、自民党との違いがわかりづらい民主党も、日本経団連経由で多額の政治献金を受け取っています。自民党と民主党が似ている由縁です。結局民主党は有事法制にほぼ賛成しましたし。
 この民主党が、今の自民党公明党による政治を転換できるかと言えば・・・あまり期待できないというのが正直なところでしょう。

 景気はよくなった、と言われても、勤労者の平均所得は、景気に反比例して下がっています。最近の政府の発表でそれは明らかです。景気が回復したといっても全く実感できないのが本当のところでしょう。確かに小泉首相はいろいろやってくれました。それは、徹頭徹尾、富を持てるもののための政策でした。こんな政策はとっととやめさせて、生活がもっとマシになる政策をしてほしいと思っています。
 それには、自民党と似たような政党による「政権交代」では意味がありません。必要なのは、いま行われている政策の「根本的な大転換」です。政権交代は、そのための手段のひとつでしかありません。
 もちろん、今回は参議院議員選挙なので、直接政権の担い手を選ぶ選挙ではありません。だからこそ、いま必要なのは現政権の政策の根本的大転換であることを、投票によってはっきり示す必要があると思います。

 現実的に考えれば、すぐに政策が転換される可能性は低いでしょう。それでも、政策転換の道筋をつけることを求めるなら、現政権与党に投票しないことです。選挙区で、与党と野党の候補者がいたなら野党の候補者へ。自民党と民主党なら民主党へ、自民党と共産党なら共産党へ、という具合です。そして比例代表では、自分が考えることに一番近い党にきちんと投票することでしょう。比例代表は、民意に一番ちかい形で結果が現れる選挙です。だから議席予想などで投票先を変える必要などありません。決めたところに素直に入れればいいかと思っています。

 私は、根本的な政策転換が必要と考えているので、今度の参院選では現政権与党に投票するつもりはありません。まわりの知人友人たちにもそう勧めています。

 つまるところ、今度の参院選は「政策転換」を求める意思表示の場であると思います。そのために、どんな政策がいいのか、7月11日までに自分なりにいろいろ考えて投票したいと思います。

 普段思っていたことをまとめてみましたが、なんだかほとんど決めつけで書いてしまいました。あいかわらず長すぎるし、ちょっと説得力に欠けるな?(^^;) 今度書く時はもっとしっかり書きたいものです。

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