2004年6月アーカイブ

 書き残しの在庫一掃セールはちょいとお休み。というか、カミサンまでカゼでぶっ倒れてしまい、書く時間が・・・

 代わりにいま読んでいる本を。

 「メディア・コントロール??正義なき民主主義と国際社会」(ノーム・チョムスキー著/鈴木主税訳/集英社新書 ISBN4-08-720190-2 660円)
 「最新・アメリカの政治地図 地政学と人脈で読む国際関係」(園田義明著/講談社現代新書 ISBN4-06-149714-6 720円)
 「帝国主義論」(レーニン著/副島種典訳/大月書店国民文庫 ISBN4-272-81030-8 550円)

 ノーム・チョムスキーを読んでから、「最新・アメリカの政治地図」を読むと、世界を動かしているエリートが、如何に自ら(自分たちの所属する集団等)の利益(のみ!?)に忠実に動いているかかがよくわかる。さらにそのあとで「帝国主義論」を読むと、その程度のことは19世紀後半から20世紀前半にかけて既に起こっていたことであることが分かったりするから面白い。たとえば、いま日本で銀行業界が郵便貯金に対して「民間業務の圧迫」といった批判をしているけど、それとほとんど同じことを1900年代の前半の頃のヨーロッパの銀行業界が行っていたことが書いてあったりするから。
 そしたら次は「資本論」(マルクス)でも読んでみるか? なにせ「資本主義」を定義した最初の書物だからね。これを読まずして資本主義を語る勿れ、ってところか。かの故・青木雄二氏(「ナニワ金融道」の著者ですな、蛇足ながら補足)も読破したというから、非常に興味を持っている。
 しかし資本論て「でも」で読めるような本じゃないからなあ。体調整えて本腰入れて構えないとなあ。これじゃあ何時になったら読めるのか?

 昨日に引き続き、在庫一掃セール(?)、ということで。

 直接投稿も出来るRSSリーダーを使っているのは良いのだが、このところ忙しいのと体調が悪いのとが重なって、気になる記事をチェックするのが精一杯という状況がしばらく続いている。それでも書く時は書いているが、なぜだかドンドン長文になっていき、ひとつ書きあげた時にはその日のエネルギーを使い切った感じになってしまい、なかなか投稿が出来ないのがツライ。
 なので、今回は思うことをささっと書いてみることにした。いささか古いネタもありますが、まああまり気にしないで(爆)。

 情けない、というか申し訳ないというか、6月23日が沖縄慰霊の日だということを思い出すのは、直前か当日に報道でされて、という有り様である。沖縄以外に住んでいる日本人が皆そうだとは思わないが、広島・長崎の原爆投下の8月6日・9日や終戦=敗戦の8月15日はまだいいとして、私の母親が体験したという大阪空襲の3月13日や東京大空襲の3月10日などはもはやメジャーなメディアではほとんど話題にならなくなっていることを考えると、沖縄戦の記憶と記録(伝聞を含む)はまだまだ生き残っている方なのかもしれない。

 ばっきょ隊長さんの「慰霊の日」という記事を読み、そう思った次第。
 平和祈念公園は3年前に初めて行った。9月も終わりという頃なのに、真夏の太陽がぎらぎら照りつける酷く暑い日だった。ほとんど人がおらず、波と風の音しか聞こえない午後の公園で、結婚前のカミサンと平和の礎を端から端まですべて歩いてみた。思っていた以上に歩くのに時間がかかった。それだけの人が亡くなったということを、暑さに半分うなされながら感じた記憶がある。

 あの時の沖縄がどういう状況だったのか。今を生きる人間としてはひたすら想像するしかないが、なぜそういう状態になったかは、考えつづけ検証しつづけて行かなければいけないことだと思う。
 ばっきょ隊長さんが「何故に国を守るために鉄砲に竹ヤリで戦わなければならなかったのだろうか、という事は考えるべきだと思う。」と書かれていたことについて、たまたま読んでいた本にそのことを考えるヒントがあった。

 今度の参議院議員選挙、とても重い意味を持つ選挙になってきました。小泉政権が、先の総選挙以来やってきたことについて、審判をする時がやってきたと言えるでしょう。
 私は、現政権に対しては「根本的な政策転換が必要」と考えています。「政権交代」が争点などといわれてますが、政権交代は政策転換のための手段に過ぎず、政策をどう転換するかがより重要であります。そういう視点で、今度の参議院議員選挙を考えています。
 内政、経済、外交・・・あらゆる面で、独断専行でいろいろなものを「ぶち壊してきた」小泉政権に対し、それを拒否するのか追認するのか。この国に住む人間ひとりひとりに問われている。そう思っています。

有事関連7法案:参院本会議で可決、成立 有事法制整う from MSN-Mainichi INTERACTIVE 2004.6.14

 この夜のテレビニュースは、近鉄・オリックス球団の合併やアテネオリンピック代表が新たに決定したとか、皇太子発言をめぐる天皇家のこととか、そういうニュースに時間を割いていたようだ。あるキャスターなどニューヨークから「今はここには来ないほうがいい」などと言いながら、メジャーリーグで活躍する日本人選手にインタビューしていた。
 有事法制成立のことなど、どこもトップで扱っていなかったのが、今のこの国の社会とメディアの「状況」を表している。

 2004年6月14日夜。有事関連7法案成立という、この日の出来事を記憶し、記録しておく。この国が、「”ある曲がり角”を曲がった事を記録した日」として。

首相、多国籍軍参加を表明 日米首脳会談 from 東京新聞 2004.6.9

 まったく、このヒトの頭の中はどーなっているのか。カチ割って確かめてみたい気分だ。
 「議論」さえしないで、あからさまにブッシュのご機嫌取りをするとは、男芸者も極まれり、である。

「人質で被害」と国に賠償請求 イラクで拘束の渡辺さん from 産経新聞 2004.6.8

 イラクの現状について、なんら判断を下そうとしない政府を追及するにはいい手段だと思いました。まあ、裁判所がどんな結論を出すかは何となく読めそうですが・・・今後の動きに注目したいですね。

紛争解決には『意地でも言葉を』  “戦時下”の今、反戦・護憲に取り組む 大塚英志さん(批評家) from 東京新聞「土曜訪問」2004.6.5

 「戦時下」の定義といい、戦後の日本人の「責任意識」といい、いちいちその通りと思う。いつのまにか、自分の言葉で自分の意志を語る人・場面がほとんどなくなっている状況は、相当に危うい。
 イラク参戦、北朝鮮問題、人質事件を巡る世相等々、マスメディアの「腰の引け方」が異様に目立つだけに、今は言いたいこと、言うべきことを言いつづける意志が求められていると思う。もちろん自分に対しても。

年金法案、与党が強行可決 野党反発しすべての審議拒否 (朝日新聞) from goo ニュース2004.6.3

 また繰り返された「いつもの風景」。しかし、共産・社民の質問前に動議で審議を打ち切って採決など、よっぽど追及されたくないことがあったんだろうなあと、容易に想像出来てしまう。

小6殺害 ネット書き込みで立腹 from 東京新聞 2004.6.2
「何が起きたのか理解できない」 怜美さんの父が会見 from 朝日新聞 2004.6.2

 このところ、世の中にはやりきれない事ばかりが渦巻いているように思うのだが、さらにひとつそういう事件が加わってしまった。
 正直、本当にやりきれない。被害者の冥福を祈り、かつ加害者のこれから背負わなければならない「もの」の重さにも、思いを至らせたい。

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